家具選びから未来創造まで、システム要件の決まり方
「サイズ、合わないやん!!」
そんな叫びから始まったのが、僕の“要件定義との戦い”だった。
システム開発において、一番難しいのは?と聞かれたら、僕は迷わずこう答える。
「要件定義」だと。
「こんなシステムがあったら便利ですよね」
「こういう仕組みを作れば効率が上がるはずです」
…アイデアは出る。でも、誰が決めて、誰が責任を持つのか。ここが、実はとても曖昧。
家具選びに似ている「既製品システム」
まず一番シンプルなパターンは、既に売られているシステムを入れるケース。
これはいわば、「既製品の家具を買って、部屋に置く」ようなもの。
クローゼットや机を買うとき、サイズを測って買ったつもりでも、入れてみると…ちょっと合わない。
それでも、生活に支障はない。
同じように、業務の大枠がシステムにフィットすれば、多少のズレは「使い方」で何とかなる。これが一番楽で、早い。
カスタマイズは「リフォーム」に近い
次に多いのが、既存システムのカスタマイズ。
これは、既製品をベースに「うちに合わせて調整してくれ」と頼むスタイル。
家具で言えば、「この棚、横幅をあと10cm短くして」「引き出しを右側に変えて」みたいなリクエスト。
当然、工事費用が発生するし、既に出来ている構造を壊す分、時間もかかる。
フルスクラッチ=ゼロから建てる家
さらに難しいのが、ゼロから作るフルスクラッチ開発。
これは、完全に新築の注文住宅。
設計士も、大工も、電気工事のプロも必要。しかも「その土地に建てる意味」まで問われるようなもの。
僕はこのフェーズで、会計システムを作るプロジェクトに携わり、金融の知識を現場でたたき込まれた。
「仕様を決める」って、知識・経験・現場感、すべてが求められる仕事なんだと痛感した。
新規事業×システム開発=想像から始まる戦い
そして最後にして最難関が、この世にまだないシステムを作るケース。
まるで、新規事業の立ち上げに似ている。
必要なのは、要件ではなくビジョン。
求められるのは、機能ではなく仮説と創造力。
これには、経営者的視点、マーケティング感覚、未来を描ける感性が不可欠。
「〇〇+システム」みたいな、他領域との掛け算が効いてくる。
要件定義は、誰が決めるのか?
それは一言で言えば、「みんなで決める」というのが正しい。
でも、現場で本当に進めるのは——
ユーザーの声を聞き、翻訳し、調整し、落としどころを探していく、そんな“システム屋”の役目なのだと思う。

自宅でできるフィットネスサービス SOELU(ソエル)

結論:だから、私はこの仕事を続けている
難しい?確かに。
でも、それ以上に面白い。
なぜなら、業務とITの交差点に立つことで、会社の未来を形にできるから。
「要件定義」という一見地味な仕事に、実は夢が詰まっている。
だから僕は、これからも言い続ける。
「私ならできる!明日から踏み出す」
コメント
コメントを投稿