プログラミングできなくてもITで稼げるの!?
そんな声が社内のランチタイムに響いた。隣にいた後輩が、最近ITへの転職を考えているらしい。でも、ITって本当に稼げるの?という問いかけに、私は思わず口をはさんでしまった。
「稼げる人は稼げるよ、ただし“何もせずに”は無理」
私はこれまで、製造業の情シス部門から始まり、金融・製薬・交通インフラなどの大手企業のIT部門で働いてきた。だからこそ、分かる。ITで稼ぐには“自分の貢献”が求められるということを。
稼げるポジションは、プログラマーだけじゃない
よくある誤解は「IT=プログラムを書く仕事」というイメージ。実際は違う。
企業のIT部門で求められるのは、プロジェクト管理能力、課題整理スキル、関係者の動きを把握する調整力。実際にコードを書くのはSIerやSESの方々で、企業内ではシステム全体の理解と運用能力の方が重要視される。
IT業界は“建築業界”に似ている
IT業界の構造は、まさに建築のような“多段階構造”だ。
一番上に来るのが「企業IT」。ここが主導権を持ち、要件を決める。
その下に「コンサル」。さらに「SIer」、その下に「SES」が控えている。
階層が下がるほど、単価も下がり、プロジェクトの自由度も減る。
つまり、同じ“ITの仕事”でも、どの立ち位置にいるかで収入も役割も全く違うのだ。
プロジェクトの主導側に立てば、たとえプログラムが書けなくても“稼げる”ようになる。
求められるのは「整理」と「視点」
企業ITに求められるのは、問題を整理して、誰が何をしているかを明確にし、必要な打ち手を導くこと。
インフラやネットワークの基礎知識があればなお良いが、それよりも全体を見る視点が重要だ。
システムの裏側を少し知るだけで、「なぜこれが必要なのか」「どこでトラブルが起こるか」が見えてくる。それが“価値”になる。
稼ぎたいなら、構造を知れ!
「とにかくプログラムを勉強しよう」と焦る前に、自分がどのポジションで働きたいのかを考えよう。
構造を知り、戦略的に転職活動をすれば、収入も安定し、将来設計もしやすくなる。


最後に:
「何を目指すかを知ることで、努力の方向が決まる」
それが、私がこの業界で学んだ最大のこと。
転職で迷う人にこそ、この“構造”を知ってほしい。
自分の力を活かす場は、きっと見つかる。
私ならできる!明日から踏み出す新たな一歩を!
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