まさか…プログラム書けないんですか?
そんな衝撃的な一言を、新人エンジニアがベテランSEに放った場面を見たことがあります。
そのベテランは苦笑いしながら、こう答えていました。
「まあ…読めはするけど、今さら書けって言われるとね」
実は“書けない”システム屋、多いんです
意外かもしれませんが、システム屋の中にはプログラミングができない人も少なくありません。
そもそも最初にプログラミングから入っていないと、その後、手を動かす機会は激減します。設計、要件定義、顧客折衝、ドキュメント作成など、コードを書く以外の仕事に追われるからです。
プロジェクトを回すスキルと、コードを書くスキルは、実は別物なんです。
でも、一度“読める”ようになると強い
とはいえ、プログラムを1つでも学んでおくと話は変わります。
たとえばC言語やPython、JavaScriptなど。文法は違っても「ロジックの流れ」や「データの扱い方」には共通点があるので、他の言語も“読める”ようになります。
特に最近のプログラムは、人が読みやすい構造で書かれていることが多く、再利用性も高い。だからこそ、1つ学べば横展開ができるんです。
ただし、“構造体”の迷宮には罠がある
ここで登場するのが「オブジェクト指向」。
これは、単なるコードの積み重ねではなく、「構造体としての設計思想」が絡みます。
たとえば、継承、カプセル化、ポリモーフィズム…。言葉だけで心が折れそうになる人も多い分野です。
この世界では、単語や文法が読めたとしても、全体像を掴むのは至難の業。
構造の中に構造があり、見えないところで処理が走っている。
そう、これはまるで“迷宮”のような世界なのです。
でも一度、この空間認識ができるようになると、一気に視界が開けます。
英語を読むように、コードを読む
プログラムを読むという行為は、英語のリーディングにとてもよく似ています。
単語を知っていても、文脈がわからなければ意味がつかめない。
でも、ある程度慣れてくると、自然と全体が見えるようになる。
その感覚を持つと、システムの構造そのものを理解できるようになります。
設計思想が見えてきて、開発者の意図が読めるようになってくる。
システムという構造体の魅力
システムは、巨大な“構造体”です。
複雑に絡み合う部品、制御されたデータの流れ、それぞれの役割と責任。
そこには、美しさすら感じる瞬間があります。
プログラミングを学ぶことは、システムという世界の扉を開ける鍵になります。
そしてその先には、もっと深くて、もっと面白い“迷宮”が待っています。


迷うのは当たり前。でも、そこが面白い
この道に正解はありません。
でも、学んで、試して、理解していく中で、確実に視界は広がります。
「私には無理かも…」と思う瞬間があるかもしれません。
でも、英語が読める人なら、プログラムも必ず読めるようになります。
その一歩が、あなたをシステム屋として次のレベルに導くはずです。
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