見えない世界だからこそ、誤解される。でも大丈夫、それぞれにちゃんと役割がある。
「えっ、それ知らないんですか?」
彼女のお父さんの顔が、今でも忘れられない。
Linuxのコマンドを立て続けに聞かれ、笑顔で「すごいですね~」と返しつつ、心の中では冷や汗ダラダラだった。
システム屋って、何でも屋じゃないんです
「システムやってる」と言っただけで、なぜか全部知ってる人扱いされる。
でも、実際はそんなことありません。
建物と同じで、システムにも多くの層(レイヤー)があります。
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インフラ(電気・冷却・配線)
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ハードウェア(サーバやネットワーク機器)
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OS(Windows, Linux など)
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プラットフォーム(クラウド、DB)
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アプリケーション(ユーザーが使う機能)
家でいえば、基礎・躯体・水回り・電気・内装・家具みたいなもんです。
「全部見える家」と「全部見えないシステム」
建物なら、「この人は電気工事の人だな」「この人は内装だな」と、見た目でわかります。
でもシステムは全部見えない。だから、“全部ひとまとめ”にされやすい。
私も昔、アプリ開発をやっていたときに、「じゃあLinuxでApache立てられますよね?」と聞かれて困ったことがありました。
正直、趣味でしかやったことなかったんです。
でも、「システム屋なら全部できるでしょ?」という目で見られる。
…悔しかった。
じゃあ、全部できなきゃダメなの?
答えはNO。
DIYなら、家の全部を一人でやるかもしれません。
でもビルやマンションを一人で作る人はいませんよね?
基礎をやる人、構造を作る人、配線を引く人、内装を整える人。
システムもまったく同じなんです。
実は僕も全部触ってきた
ありがたいことに、私はこれまで、いろいろな階層を経験させてもらいました。
インフラも触ったし、Windowsサーバの構築もやった。
アプリも書いたし、PMもやった。
Alexaスキルも作ったし、UIの検討もしてきた。
でも、それでも全部は知らない。
知らなくていいし、“分業で成り立つ仕事”だということをもっと広めたいと思っています。
最後に:システムは難しくない、ただ「分かれている」だけ
「システムって難しそう」「何から勉強すればいいかわからない」
そう思っている人にこそ伝えたい。
安心してください。
1人で全部できなくていいんです。
ちゃんとそれぞれの専門があって、役割があるんです。
明日からの一歩を踏み出そう
だから、自分がどこを担当したいかを考えて、そこから学べば大丈夫。
もし少しずつ領域を広げたければ、それもOK。焦らなくていい。
私ならできる。明日から踏み出す。
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