大企業で学んだ“社会を動かすシステム”
「システム」と聞くと、どんなイメージが浮かぶでしょうか?
私はこれまでに 日立、Deloitte、Takeda といった大企業でシステム構築に携わってきました。そこで学んだのは、システムが単なる「業務を効率化する仕組み」ではなく、社会全体を動かす“見えない血流”のような存在だということです。
例えば、製薬企業のシステムが止まれば医薬品の供給に影響し、人々の命に直結してしまう。コンサルティング企業でのデータ分析基盤が崩れれば、多くのクライアントが意思決定に迷い、経済の一部に停滞を生む。日立のように社会インフラと直結する企業では、一つのシステム障害が数万人規模の生活に直結することもあります。
つまり、大企業のシステムは「社会を形成する見えない柱」。それが止まれば、多くの人が問題を抱え、社会基盤に揺らぎが生じる。私はそんな責任と緊張感の中でキャリアを積んできました。
Startupのシステムは「未完成」だけどワクワクする
一方で、Startupがつくるシステムはどうでしょうか。
大企業のシステムのように即座に社会全体へ波及するわけではありません。多くはまだ構想段階で、リリースできているのはほんの一部の機能にすぎません。社会インフラを支えるレベルにはほど遠い。
しかし、Startupの魅力はそこにあります。「未完成だからこそ、無限の可能性がある」 のです。最初は小さな仕組みにすぎなくても、磨き上げることで大企業のシステムを凌駕し、社会を変える存在へと化けるかもしれない。まだ誰も見たことのない新しい価値を生み出すのが、Startupならではのシステム開発の醍醐味なのです。
Startupの武器は“スピードと検証”
では、Startupがどうやってその可能性を現実にしていくのか。
答えはシンプルです。「思考とPOC(Proof of Concept)の構築・検証を繰り返すこと」。
思いついたアイデアは、まず形にしてみる。そして検証する。だめなら壊して、また作り直す。この高速サイクルこそがStartupの生命線です。
人の手でサービスを回せるなら、まずは仕組みを整えるだけでPOCが完成します。例えば、ある新しい予約サービスを考えたなら、最初はGoogleフォームとスプレッドシートで運営してみればいい。もしアプリ化したければ、今はノーコードやクラウド基盤を使えば、すぐに形にできる時代です。
ただし、ハードウェアが関わる場合は事情が違います。部品調達や試作に時間がかかり、どうしてもスピードが落ちる。だからこそ、スタートアップの多くがまず「サービス」や「アプリ」を中心に挑戦しているのだと思います。システムさえ作れれば、仮説検証が一気に進むからです。
システムの民主化がもたらす未来
今の時代、クラウド、ローコード、AI開発支援ツールの登場で、システム構築はどんどん民主化されています。
以前なら数千万、数年単位でなければ作れなかった仕組みが、今や数十万、数週間で動かせる。小さなチームでも大きな企業と同じように「社会に影響を与えるシステム」を立ち上げられるのです。
もし仮説検証のためのシステムが一瞬で作れる時代が本当に来れば、スタートアップの挑戦はもっとスピーディーに、もっとダイナミックに加速していくでしょう。
「アイデアを思いついたら、その日のうちに世に出せる」。そんな未来が近付いています。
大企業とStartupの「橋渡し」になれるかも
私は大企業のシステムが持つ重みと責任を知っています。そして、Startupのシステムが持つスピードと可能性にもワクワクします。両方を理解しているからこそ、二つの世界をつなぐ「橋渡し役」になれるのではないか。そう思うようになりました。
大企業で学んだ堅牢性や信頼性をStartupに持ち込みつつ、Startupで培うスピード感を大企業のシステムにフィードバックする。この循環こそが、次の時代のイノベーションを生むのではないでしょうか。
私ならできる!明日から踏み出す
Startupとシステムは、相性がいい。いや、最高にいいのかもしれない。
まだ形になっていないアイデアでも、システムを通じて試し、検証し、社会に届けられる。私はこれまでのキャリアを生かし、その一歩を踏み出す準備ができている。
私ならできる!明日から踏み出す!
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