物流シミュレーションが教えてくれた、日本の生産方式の凄み
【1】8月、研究が始まった——最初の衝撃
「えっ、なんでこんなに違うの!?」
8月、フランスでの研究がスタートした瞬間、私は思わずそうつぶやきました。
物流ソフトウェアを使って工場の動きを分析するはずが、“そもそも工場そのものをソフトウェアで再現することの難しさ”に直面します。
【2】在庫は多いのに、お客様は待っている——現場のリアル
現場の担当者から教えてもらった最大の課題は「在庫が多いのに、車がオンタイムで出ていかない」という事実。
つくっているのに、必要なタイミングに届かない——まさに物流のジレンマでした。
【3】日本の日産では、すでに解決済みという衝撃
しかし、日本の日産はその課題を“すでにクリアしている”というのです。
今、製造会社に身を置いているからこそ分かります。
日産、やっぱりすごい。
その理由は、日本のモノづくりに根付く“徹底”の文化。
部品は生産計画に合わせてジャストインタイムで届き、組立は決められた順番通り。
順番が乱れれば、後工程で機械的に調整して整える。
これが機能し続けていること自体が驚きでした。
【4】ソフトで再現する難しさ——作り込みながら実感する日本の強さ
実際、この生産方式をソフトのシミュレーターで再現しようとすると想像以上に難しい。
在庫ポイント、遅延の発生場所、優先度…
一つひとつ問題を見つけ、遅延を解消しながら形をつくっていく作業は、まるで工場全体の設計図を再構築しているようでした。
だからこそ思います——
この緻密な流れを“現実で運用し続けている”日本の技術は、本当にすごい。
【5】技術を受け継ぎ、次のステージへ
特に自動車産業は、日本のモノづくり精神の象徴。
改善への飽くなき執念、工程を守る文化、良いものを届けたいという想い。
その積み重ねが、世界が評価する技術をつくっています。
私たちは、その技術の延長線上で挑戦を続けている。
だから、壁にぶつかっても、理解が追いつかなくても——
「私ならできる!」と信じて、明日からも進み続けたい。
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