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こんな“仲間の形”ある!?——フランスで出会った、人生を変える留学友情記

ブルカヌス×ルノー財団、異なるプログラムが交差した不思議で温かいフランス生活 ■ 驚きから始まったフランス生活 「 うわ、なんて多国籍な毎日なんだ!? 」 フランスに着いた瞬間、私はそんな言葉を心の中で叫んだ。 私が参加していたのは、日欧産業協力センターが運営する ブルカヌスプログラム 。語学研修のあとに企業研修が続く、珍しい“語学+企業”のハイブリッド型。語学だけ、MBAだけという留学制度が多い中、この組み合わせは極めてユニークだった。     ■ 別プログラムの仲間との出会い そんな環境で、私は別の留学制度から来ている仲間たちと自然に距離を縮めていった。 とりわけ印象的だったのが、同じ職場の人間工学チームに配属された一人の男性。 彼は Renault(ルノー)社の財団プログラム でフランスに来ていて、 1年間MBAで学び、その後1年間企業研修を行う という、会社主導の“本気の人材育成プラン”に参加していた。 ■ 大人数で学ぶ環境への憧れ ルノー財団のプログラムは約20名のメンバーが同じ国で学び、研修し、実践するスタイル。 一体感があり、支え合う雰囲気を持っていた。 それは、カナダで一人旅やアルバイトをしながら過ごした私にとって、そしてフランスでは少人数の語学学校から研修に入った私にとって、非常に新鮮で、少しうらやましい姿でもあった。 「こんなにも多様な留学プログラムがあるのか」 と、世界の広さを感じた瞬間だった。 ■ 競争ではなく“支え合い”の留学 そして気づいたことがある。 プログラム同士で競う必要なんてない。 異国で生活するには、助け合うことが何より大事だということだ。 フランス人も、他の国の人たちも、困ったときは快く助けてくれる。 でも、やっぱり 日本人の手助けは“感覚が合う” 。 同じ文化背景があるから、細かなニュアンスまで伝わりやすい。 その安心感が、心に温かく響いた。 ■ 国籍は関係ない、友情の不思議さ 面白いことに、私が一番仲良くなったのはメキシコ人の友人だった。 国籍なんて関係なく、価値観が近い人とは自然に仲良くなる。 ただ同時に、ブルカヌス以外の日本人メンバーにも、私は多くの場面で助けられた。 「みんなで助け合えば、異国でもちゃんと生きていける」 そう確信できたの...

20年経っても忘れない——フランスのお母さんの叫び

ベルギーからフランスへ。言葉も文化も違う中で出会った“あの叫び”が、いまも心に残っている。 「うわっ、マダムが叫んでる!」 その夜、僕は初めて“フランス語が分からない恐怖”を体で感じた。 空いた時間でお小遣いを貯めよう!「アイリサーチ」       🚗 ブリュッセルでの出発 僕の研修先は Renault(ルノー) 。その前に、 3か月のフランス語学習 があった。 本格的な企業研修はその後の 8か月間 。 最初の集合場所は ベルギー・ブリュッセル 。日本から集まった11人の仲間と、そこで初めて顔を合わせた。 ブリュッセルでの1週間の研修には 日本人スタッフは誰もいない 。 何年もこのプログラムを支えてきた 優秀なイタリア人スタッフ が私たちを迎えてくれた。 初めて会う仲間と、将来への不安を語り合い、励まし合う日々。 やがて僕たちは、それぞれの国へと散っていった。 フランスへ向かうのは4人。そのうち ルノーに行くのは僕ともう一人 。 1社に2人というのは、かなり珍しかった。 🚄 初めてのTGV、そしてアンボワーズへ フランス語研修の場所は Amboise(アンボワーズ) 。 ブリュッセルを後にし、初めての TGV に乗り込む。 カタツムリみたいなロゴを眺めながら、「新幹線より揺れるなあ」と心の中でつぶやいた。 夕方、アンボワーズ駅に着くと、仲間のホームステイ先の マダム が迎えに来ており、僕の家まで送ってくれた。 🏠 フランスにもあった“団地” 到着したのは、 4階建ての団地のような建物 。 「フランスにもこういう場所があるんだな」と少し驚きながら部屋へ。 3か月滞在する小さな部屋は、家具や装飾がすべて フランス風 。 長旅を終え、外はすでに暗くなっていた。 「明日の話をしないと」と思いながら、マダムと簡単な会話を交わす。 💥そして——マダムの叫び声 そのときだった。 突然、マダムが大声で叫び始めたのだ。 言葉は分からない。けれど、明らかに 怒っている のは伝わった。 小さな部屋に響くフランス語の叫び声。僕はただ立ち尽くすしかなかった。 「何が起きているんだろう?」 異国の地で、まだ右も左も分からない自分。 その夜のことは、20年経った今も鮮明に覚えている。 ...

「え!? フランス語で研修!?」——合格の喜びの先に広がる“不安という旅立ち”

ブルカヌス・プログラム合格から始まった、期待と不安の3カ月。震える手で受話器を握りしめた日、私は確かに“未来”に向かっていた。 🎯合格!——夢のスタートラインに立った日 「やった!」と叫んだあの日の自分を、いま振り返って少し笑ってしまう。 ブルカヌス・プログラム——欧州で語学と企業研修を行う、夢のようなチャンスに合格した。 英語のスクリプトも完璧に仕上げ、面接も乗り切った。だが、合格通知を受け取った瞬間から、不思議と“新しい不安”が生まれ始めた。     🏢企業選び——“運命の電話”の前で震えた夜 次のステップは、欧州の受け入れ企業の選定。 受け入れ先の多くは機械系。しかし私は、経営工学に近いテーマを志していた。 そんな中、目に留まったのが「Renault」を含む数社。 当時はまだWeb会議が一般的でなく、 電話での英語面談 が行われた。 時刻通りに机の前に座り、受話器を見つめて待つ。 初めての英語面接。声が震え、言葉が詰まり、心臓が跳ねる。 それでも3社と面談し、最終的に決まったのは—— Renault社(フランス) だった。 🇫🇷まさかのフランス語!?——不安だらけの新挑戦 「え?フランス語で研修!?」 「え?ということは、これからフランス語!?」 第2外国語はフランス語にしていたものの、テストはほぼ赤点。 まさか、それが自分の“武器”になるとは思わなかった。 合格から渡航までの3カ月、フランス語の猛勉強が始まった。 準備金で初めてノートパソコンを購入し、辞書を片手に勉強を続ける。 ページをめくるたびに夢に近づく気がしたが、不安はそれ以上に膨らんでいった。 💭できるのか?——自分への問いと葛藤 「できると言って、合格した。でも本当にできるのか?」 周りの仲間はみな優秀で、自信に満ちている。 私はただ、震える手でメールを打ち、送信ボタンを押すことしかできなかった。 それでも、旅立ちは近づいてくる。 新しい世界、新しい言葉、新しい挑戦。 怖さと同時に、どこかワクワクしている自分もいた。 ✈️旅立ち——不安とともに踏み出す朝 関空へ向かう朝。 ブリュッセルで仲間と合流するため、スーツケースを引きながら膝が震えた。 「不安」こそが、次の扉を開く合図なのかもしれない。 あ...

はじめての東京の街でスクリプトを覚えた、私の挑戦日記

初めての東京、一人旅で挑んだブルカヌスプログラム面接と技術留学の物語 東京到着!胸が高鳴る一人旅 「わぁ!東京に降り立った瞬間、胸が高鳴った!」 飛行機のトランジットでしか訪れたことのない東京に、夜行バスで夜通し移動し、朝6時に到着した。まだ眠気が残る中、公園のベンチに座り、持参したおにぎりをかじりながら、昼からのブルカヌスプログラム面接に備えてスクリプトをひたすら声に出して覚えた。語学だけでなく企業研修もセットになったこのプログラムは、技術交換留学として最高のチャンスだ。条件も整っており、選ばれれば国からの援助も受けられる。     技術立国日本で培った自信 語学力は完璧ではない。それでもこれまでコツコツ勉強してきた自負はある。工学系の話なら何とかついていけるだろう。技術立国日本で院までやってきた自分なら、この挑戦は通じると信じている。先輩へのヒアリングも済ませ、面接用の自己紹介文も作成。オーストラリアの友達に発音チェックをお願いし、完璧に近い形で準備を整えた。あとは自信をもって覚えたスクリプトを答えるだけだ。 朝の公園でひたすら練習 朝の公園は静かで、周囲を気にせず声を出して練習できる絶好の場所だった。スクリプトを何度も繰り返し、口の動きや発音まで意識する。声に出して確認することで、頭の中の言葉が体になじんでいくのを感じた。緊張と期待が入り混じる中、落ちても大丈夫、挑戦自体が価値ある経験だと自分に言い聞かせた。 面接本番!東京での新たな挑戦 昼になり面接会場へ。一人で東京の街を歩くのは初めてで、少し不安もあったが、心はワクワクしていた。面接は予想以上に楽しく、大学入試の面接のように笑いながら話をすることができた。質問に自信を持って答え、スクリプトをしっかり確認できた瞬間、達成感がこみ上げた。面接官と話していると、緊張よりも好奇心が勝っていたことに気づく。 面接後の静かな余韻 面接を終え、公園で軽く休憩しながら振り返る。朝から公園で声を出して練習してきた時間が、自分に自信を与えてくれたのだと実感する。夜行バスでの移動、早朝の公園、東京という未知の街での挑戦――すべてが私の中で貴重な経験として刻まれていく。スキー旅行のようなワクワク感と不安が入り混じった一日だった。 合格通知!未来の扉が開く 数日後、ついに届いた合格通知...

悔しさが火をつけた——“やっぱり行きたかった”海外研修へのリベンジ

カナダでの後悔を胸に、もう一度、自分の力を試す。ブルカヌスという新たな挑戦へ。 ■ 冷たい現実との出会い 「うわ、何も通じない!?」——カナダに降り立った瞬間、胸を走ったのは高揚でも希望でもなく、 冷たい現実 だった。 中高大で積み重ねた知識も、大学院での専門学習も、現地ではまるで通用しない。 頭で理解していた“異文化”という言葉が、初めて本当の意味で突き刺さった。 空いた時間でお小遣いを貯めよう!「アイリサーチ」       ■ 何とかしかできなかった日々 何とか生活はできた。でも、 何とかしかできなかった。 英語も、文化も、価値観も、自分が築いてきたものとは別世界。 まるでこれまでの人生を「なかったこと」にされたようで、悔しさで眠れない夜が続いた。 ■ 悔しさを燃料に変えて 帰国後、その悔しさを糧に、僕は大学院での学びに没頭した。 理論を学び直し、実験に打ち込み、データと格闘する毎日。 だが、ふとした瞬間にまたあの感覚がよみがえる—— 「このままでいいのか?」 どれだけ知識を詰め込んでも、世界と戦う自信が育っていない。 ■ 修士の先に見えた“もう一度” 院での勉強にも限界を感じた僕は、修士のあとは就職しようと決めた。 でも、その前にどうしても確かめたかった。 もう一度、海外で自分の“腕”が通じるのかを。 前回のカナダはワーキングホリデーで、学校にも通わなかった。 今度は、 きちんとした枠組みで挑みたい。 サポートがあり、学びながら成長できる環境なら、自分の積み重ねを活かせるのではないか。 ■ 最後のチャンスを探して 大学院1年生と2年生の間——「今しかない」と思って探し続けた。 そして出会ったのが、 ブルカヌス・プログラム 。 経済産業省が支援する、日欧産業協力センターの研修制度だ。 欧州での語学研修と企業インターンシップがセットになっており、しかも資金援助付き。 これだ、と直感した。 ■ 悔しさがくれた次の扉 もう逃げない。もう“何とか”では終わらせない。 僕は迷わず申し込むことにした。 海外で通じなかった自分を、今度こそ超えたい。 あの悔しさが、今ではエンジンになっている。 結論 後悔を希望に変えるチャンスは、探せば必ず見つかる。 あの日の僕が感じた“できなか...