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これが入口!?——「システム屋」への登竜門は、試験会場にあった

2004年、シスアド全盛期。国家資格とともに始まった社会人の一歩



うわっ、もう“試されてる”の!?
2004年。私の社会人1年目は、そんな焦りから始まった。内定をもらって安心する間もなく、「入社までにこれを取ってください」と告げられたのが、基本情報処理技術者試験
――え、入社前から国家試験?

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■ シスアドという“流行語”があった時代

当時は「シスアド」という言葉がやたらと聞こえていた。
正式名称はシステムアドミニストレーター。IPAの試験として、それまで基本情報処理技術者しかなかった区分に、新しくできた資格だ。

位置づけは明確だった。

  • 文系の人はシスアド

  • 理系の人は基本情報処理技術者

これが“普通”だった。

シスアドは、ユーザー側のシステム理解を問う試験で、当時は「一番簡単な国家試験」と言われていた。一方で、理系の私は迷う余地もなく基本情報技術者。
それが、入社条件の一つのように扱われていたのだから、正直かなり焦った。


■ 大学で学んだことと、驚くほど似ていた

試験勉強を始めて、ふと思った。
「あれ?これ、大学のシステムの授業と似てないか?」

アルゴリズム、基礎的な情報理論、システム構成。
内容そのものは新しいというより、“整理されている”印象だった。

極端な話、
大学の試験もIPAにしてしまえばいいのでは?
そう思ったほどだ。

とはいえ、国家試験という響きは重い。
落ちたらどうなる?
本当に入社できるのか?
そんな不安を抱えながら、試験当日を迎えた。


■ 合格通知と「国家資格保持者」という違和感

結果は――なんとか合格。
封筒を開けた瞬間、安堵と同時に湧いてきたのは、少しの違和感だった。

「国家資格保持者」。

なんだか、こそばゆい。
でも同時に思った。
ああ、これが“企業で働く”という世界への入り口なんだなと。


■ レールに乗らなければ、振り落とされる?

大企業・日立で働くということ。
そこには、明確なレールがあった。

試験、資格、評価、昇進。
一つでも外したら、すぐに振り落とされるのではないか。
そんな不安が、常に背中を押してきた。

それでも――
期待と不安が入り混じる中で、私は社会人としての一歩を踏み出した。
システム屋の登竜門は、確かにあの試験会場にあったのだと思う。


■ いまは、もっと“使い方”に近い試験へ

時代は変わり、今では利用シーンに沿った試験が増えている。
クラウド、セキュリティ、データ活用。
単なる知識ではなく、「どう使うか」が問われる時代だ。

それでも、あの頃の基本情報技術者試験は、
システム屋として生きていく覚悟を問われた最初の関門だった。


私ならできる!明日から踏み出す

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