日立製作所のプロジェクトで知った、日本を支える構造の正体
うわっ、想像していた世界と全然違う!
研修が終わり、Web研修も終え、いよいよ実際のシステム開発プロジェクトに配属された日のことだ。胸の奥にあったのは、「ついに現場だ」という高揚感だった。
■ 日本を代表する大企業・日立製作所
日立製作所は、日本を代表する大企業だ。電力、交通、産業、IT——世界中のインフラを静かに、しかし確実に支えている。金融分野でもその存在感は圧倒的で、日本のほぼすべての銀行に日立のシステムが入り込んでいる。特に大きな銀行であれば、どこかの領域で必ず日立に頼っていると言っていい。
■ たった一つの銀行、その裏側
そんな日立の中で、私は「一つの銀行のシステムを開発するプロジェクト」に入ることになった。巨大企業のプロジェクトだから、日立の社員だけで回しているのだろう。正直、そう思っていた。
だが、現実は違った。
■ 正式メンバーではなかった私
私は日立製作所の正式なメンバーとしてではなく、日立製作所の子会社である日立システムズの先輩の下についた。少し意外だったが、もともと日立システムズにも行こうかと考えていたこともあり、勝手に親近感を覚えた。
■ 初めて聞いた言葉の数々
プロジェクトが始まって、初めて知る言葉が次々と出てくる。
「元受け」「二次受け」「三次受け」——。
一つのプロジェクトに、数社が関わっているのだ。日立が元受けとして受注し、その下に日立グループ会社、さらにその下に協力会社が連なる。特に日立グループの下請けが多いことに驚かされた。
■ 日立って、製作所だけじゃない
「日立って、製作所だけじゃないんですね」
思わず口に出た。グループ会社全体を入れたら、一体何人になるのだろう。一つのプロジェクトを、自分たちの“グループ”だけで回せてしまう。その層の厚さに、ただただ圧倒された。
■ これが世界を支える大企業
多重構造は、非効率に見えるかもしれない。だが、この分厚い層こそが、止まってはいけない銀行システムを守り、世界のインフラを支えている。巨大企業とは、規模だけでなく「構造そのもの」が強さなのだと知った瞬間だった。
私は、この分厚い層の一番下にいたかもしれない。
でも、その全体を知れたことは、何よりの財産だった。
私ならできる!明日から踏み出す
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