カウントダウンの裏側で、私たちが気にしていること
うわっ、紅白よりもログ画面を見ている自分がいる!
世の中が年越しムード一色になるころ、システム屋の頭の中は少し違う方向に向いている。私はシステム屋としては、正直ラッキーな方だと思う。それでも大晦日が近づくと、自然と背筋が伸びる。
年越しは、システムにとって気を遣う行事
年末年始は、システムにとって「何も起きないこと」が最大の成果だ。
何か設定が間違っていないか。年に伴う設定は入っていないか?
「今年は年号も同じだし大丈夫だろう」「年の表示も1桁から2桁になる年でもない」
そんな確認を一つひとつ潰していく。
よし、今年はまだおとなしい…はず
「よし、今年はまだおとなしい」
そう思っていても油断は禁物だ。年表示に伴うもの、月の変更に伴うもの、あるいは別のシステムとの連携に伴うもの。複雑に絡んだシステムでは、こうしたイベントの時が一番緊張する。
銀行システムと“伝説の年越し”
一時期、銀行のシステムでは、必ず長期休暇に変更が入っていた。
多くのシステム屋が休日返上でオフィスに集まり、日をまたぐ瞬間を見守る。年始はオフィスで迎える——そんな年越しを、多くのシステム屋が経験してきた。
僕はラッキーだったシステム屋
幸いにも、私は年をまたぐプロジェクトに関わることが少なかった。
システム屋としては、かなりラッキーな方だと思う。
もちろん、ゼロではないが、常に最前線というわけではなかった。
運用は、少しずつ変わってきた
今は少し状況が変わってきている。
システム移行作業の範囲を小さくし、なるべく通常の土日や平日に分散していく方式が主流になりつつある。年末年始に大量のエンジニアを抱えると、コストがかかる。特別給料で単価も高くなるし、多くの人が嫌がるためサポートも薄くなる。
「何もない日」に作業するという選択
さらに、年末年始はイベントに伴う急な利用があり、予期しない問題も起こりやすい。
それならば、影響を最小限にし、しっかりとお客様に通知をし、何もない平日や土日に対応する。その方向に、業界全体が舵を切っている。
システムは、生活インフラになった
システムは、もはや一部の専門家だけのものではない。
世界のインフラとして、多くの人たちに理解されてきた。
だからこそ、なるべく人の生活に合わせた運用が求められている。システムも、今まさに運用の改善中だ。
年が変わる瞬間、何も起きない。
それは偶然ではなく、誰かの緊張と準備の積み重ねだ。
システム屋と大晦日は、今日も静かに向き合っている。
私ならできる!明日から踏み出す
コメント
コメントを投稿