新人だった自分が、教える側に立つまで
うわっ、先輩ってどう振舞うんだ!?
そんな言葉が、頭の中をぐるぐる回っていた。
気づけば私は、新人の教育係として紹介される立場になっていた。
突然始まった「教える側」の役割
今年の新人たちを対象に、2か月間でアプリを作り上げる研修プロジェクトが立ち上がった。
内容を聞いた瞬間、「え、自分が?」と心の中でつぶやいたのを覚えている。
準備は、もう一人の先輩と二人三脚。
研修内容を詰め、スケジュールを引き、どこでつまずきやすいかを想像しながら資料を作る。
「これ、新人に伝わるかな?」
そんなやり取りを、何度も繰り返した。
配属発表と、少し張りつめた空気
その年の新人の配属が、少しずつ決まってきた。
部長や課長が各部署を回り、挨拶と業務内容の説明をしていく。
その様子を後ろで見ながら、「もうすぐ本番だな」と、静かに覚悟が固まっていった。
そして迎えた懇親会。
私も“先輩”として参加することになった。
初対面30人、そして「研修をリードする先輩」
会場に入った瞬間、視線が一斉にこちらを向く。
初めて顔を合わせる30人。
その場で私は、「今回の研修をリードする先輩です」と紹介された。
ドキドキした。
いや、正直に言うと、かなりドキドキした。
いきなり、30人の先生役。
しかも、みんななんだかプログラミングができそうな顔をしている。
「このメンバーに教えていくのか……」
期待と不安が、同時に押し寄せてきた。
距離感も、緊張も、全部ひっくるめて
話しかけてくれる人。
少し距離を取る人。
やけに距離感が近い人。
本当に、いろいろいる。
会話をしながらも、手のひらにじんわり汗がにじんできた。
「結構、緊張してるな、自分」
そう自覚した瞬間、少しだけ肩の力が抜けた。
完璧な先輩じゃなくていい。
まずは、ちゃんと向き合えばいい。
そんな考えが、ふと浮かんだ。
来月から始まる、本当のスタート
懇親会の帰り道、先輩と二人で話した。
「来月から研修始まるね」
「ちょっとドキドキするね」
その一言で、すべてがつながった気がした。
不安なのは、自分だけじゃない。
だからこそ、一緒に前に進めばいい。
先輩って、最初から余裕がある人じゃない。
ドキドキしながら、それでも一歩前に出る人なんだ。
私ならできる!明日から踏み出す
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