古びたプロジェクトルームにあった“最強の道具”
うわっ、こんな部屋で巨大プロジェクトが回っているのか――そう思った瞬間があった。
当時、私は金融系のプロジェクトでお客様のシステムを支えていた。
場所は、新しいわけでも古いわけでもない、どこにでもあるオフィスビル。そのワンフロアを丸ごとプロジェクトルームとして借りていた。
実はこのフロア、長年にわたって日立のプロジェクトが使ってきた場所だった。
いわば、歴代プロジェクトの“戦場”のような空間だ。
昭和の匂いが残るプロジェクトルーム
部屋に入ると、ふわっとタバコの匂いがする。
おそらく、昔はここで多くのエンジニアが夜通し働いていたのだろう。
机を見ると、片足が折れているものもある。
隣の机に寄りかかることで、なんとかバランスを保っている。
床を見ると、何度も開け閉めされた跡があり、ネットワークの配線が飛び出している。
インフラ工事を何度も繰り返した証拠だ。
そんな古びたプロジェクトルームの中に、いくつものチームがいた。
フロアの中で「場所」で分かれている。
あのチームは開発。
あの場所はテスト。
あちらはインフラ。
まるで昔ながらのプロジェクトの縮図のような空間だった。
プロジェクトに本当に必要なもの
もちろん、プロジェクトには必要なものがたくさんある。
パソコン。
机。
会議室。
そして、飲み会。
どれも大事だ。
しかし、私が「一番重要だ」と感じていたものがある。
それが ホワイトボード だ。
ホワイトボードは万能ツール
ホワイトボードは不思議な道具だ。
課題管理のツールになる。
図を書けばプレゼン資料になる。
みんなで囲めばアイデア会議の場になる。
パワーポイントのように完成された資料ではない。
その代わり、圧倒的に“活動的”だ。
人が立ち、書き、消し、議論する。
ホワイトボードの前では、プロジェクトが動き出す。
プロジェクトを回す人の習慣
私はプロジェクト管理を担当するようになってから、
暇があるとホワイトボードを掃除していた。
もちろん、オフィスの掃除も大切だ。
机の整理も大切だ。
でも、なぜか私はホワイトボードだけは必ず綺麗にしていた。
書きやすくするため。
見やすくするため。
そして、いつでも議論できる状態にしておくため。
プロジェクトは、資料では動かない。
人と議論で動く。
その中心にあるのがホワイトボードだった。
古い部屋でも、プロジェクトは前に進む
机は古い。
床には配線が出ている。
部屋はタバコの匂いがする。
それでも、プロジェクトは進んでいた。
なぜか。
そこには、人が集まり、議論し、課題を整理する場所があったからだ。
そして、その中心にあったのがホワイトボードだった。
どんな最新ツールが登場しても、
プロジェクトを前に進める本質は変わらない。
人が集まり、考えを可視化し、次の一歩を決めること。
そのシンプルな仕組みが、プロジェクトを支えている。
私ならできる!明日から踏み出す
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