うわっ…この空気、仕事じゃなくて“サバイバル”だろ!?
■80cmという見えない制約
200人の開発要員が、まるで鮨詰めのように並ぶオフィス。一人に与えられた横幅は、わずか80cm。前後も極端に狭く、椅子を引くだけで誰かにぶつかる。
最初は「まあ、こういうものか」と誰もが思っていた。だが時間が経つにつれ、空気が変わっていく。
■静かに増えていく“イライラ”
立ち上がるのも一苦労。トイレに行くにも気を遣う。
小さなストレスが積み重なり、徐々に言葉が荒くなる。
気づけば、明らかにイライラしている人が増えていた。
それでも、開発は止まらない。
夜中まで続く作業。
チームによっては、全員が12時まで残る。
一方で、バラバラに帰るチームもある。
この違いが、さらに空気を歪ませる。
「あのチームは帰っているのに、なぜ自分たちは残るのか」
見えない不公平感が、現場をさらに疲弊させていく。
■限界ギリギリの現場
この現場は、正直に言えば“過酷”だった。全員がギリギリの状態で、なんとかコードを書いている。
集中力も、判断力も、確実に落ちている。
それでも止められない。
ここで止まれば、すべてが崩れる。
そんなときだった。
■突然の「外部の目」
保健所の検査が入った。結果は、想像以上にシンプルだった。
「二酸化炭素濃度が高い」
つまり、この空間は“人が詰め込まれすぎている”という事実。
上層部は大慌てだった。
即座に改善指示が出る。
■止められない現場、変えなければならない現実
しかし、開発は止められない。納期は迫っている。
顧客は待っている。
そこで取られたのは、苦肉の策だった。
まず、窓を開けた。
これまで閉め切っていた窓を。
そう、この現場は“外に漏らさないため”に密閉されていた。
だが、その前提を崩した。
さらに、空気清浄機を大量に購入し、あらゆる場所に配置した。
正直、それが二酸化炭素をどれだけ吸収するかは分からない。
それでも、「何もしない」という選択肢はなかった。
■わずかな改善と、続く監視
結果として、窓を開けたことで多少の改善は見られた。だが、状況は“要監視”。
根本解決には至っていない。
それでも、現場は回り続ける。
「あと少しでピークが過ぎる」
「もう止まれない」
そんな言葉が、あちこちから聞こえてくる。
■これは本当に“正しい努力”なのか
ここで問いたい。この状態で作られるシステムは、本当に高品質なのか。
この環境で働く人は、本当に持続可能なのか。
“詰め込めば成果が出る”という幻想は、どこかで崩れる。
むしろ逆だ。
空間、空気、心理——
これらが崩れた瞬間、組織の生産性は一気に落ちる。
今回の出来事は、単なる環境問題ではない。
「見えない制約」が、組織をどう壊すかのリアルだ。
■DX時代の本質的な問い
DXとは、ツールの話ではない。人が最大限のパフォーマンスを出せる環境を、どう設計するか。
もし80cmの中でしか戦えないなら、
その戦場を疑うべきではないか。
本当に変えるべきは、システムか、それとも環境か。
その問いを、私たちはまだ避けている。
私ならできる!明日から踏み出す
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