うわっ…人の密度でシステムの温度が上がるなんて思わなかった!
■開発プロジェクトは“人が集まる生き物”
開発プロジェクトとは、単なる作業の集合体ではない。人が集まり、増え、そしてピークを迎える“生き物”だ。私が経験した200人を超えるプロジェクトも、最初から大規模だったわけではない。空いた時間でお小遣いを貯めよう!「アイリサーチ」

■最初は静かに始まる
設計フェーズの最初は、わずか50人程度。要件定義の段階では、さらに少なかったはずだ。議論は深く、密度は高いが、物理的な空間にはまだ余裕がある。しかし、設計が終わり、プログラミング開発、そしてテストへと進むにつれて状況は一変する。人は一気に増え、最も盛んな時期には200人を超える。
■最大の問題は「人の置き場」
ここで必ず直面するのが、極めてシンプルでありながら深刻な問題だ。——この人たちは、どこで開発するのか?
1年の中でこれだけ柔軟に人員が変動する。それに対応できる場所など、最初から用意されているわけではない。場所は決まっている。増えたからといって、簡単に広げられるものではない。
近くの会議室を長期で借りる案も出た。しかし、それは数十人単位の話であり、1人単位で柔軟に増減できるものではない。
■現場で起きた“強引な最適化”
結局、他のプロジェクトに我慢してもらい、同じ開発スペースに人を押し込む形になった。それでも限界はある。では、どうするか。
削るしかない。
削る対象はただ一つ——1人あたりのスペースだ。
部長を含め、全員のデスク幅を極限まで詰めていく。当時はデスクトップPCが標準だったが、それを横に倒し、その上にディスプレイを置くことで横幅を圧縮した。
■1人、何センチ必要か?
その答えは、極めて現実的だった。開発スペース:最大80センチ
テストスペース:最大60センチ
実際に座ると、肘と肘が触れ合う。隣との距離はほぼゼロだ。これまで様々なプロジェクトを経験してきたが、あれほど狭い環境はなかった。
■それでも人は増え続ける
そんな極限の環境にもかかわらず、人はさらに増えていく。気づけば周囲は知らない人ばかりだ。プロジェクトの一体感というより、“流入する人波”に近い。膝をすり合わせながら、コードを書く。テストをする。議論をする。
その空間は決して快適ではない。しかし、確かにそこからシステムは生まれていく。
■ビジネス示唆:「空間設計」は経営課題である
この経験から学んだのは、空間は単なるコストではないということだ。人員計画、プロジェクトフェーズ、そして働き方。これらすべてを見越した「動的な空間設計」がなければ、現場は必ず歪む。
物理的な制約は、思考や生産性にも影響する。逆に言えば、空間を戦略的に設計できれば、プロジェクトのパフォーマンスは大きく変わる。
リモートワークやハイブリッドが進む今だからこそ、「人が集まる意味」と「集まる場所の価値」を再定義すべきだ。
あの80センチの世界は、単なる苦労話ではない。制約の中で最適解を見つけ続けた、現場のリアルそのものだ。
私ならできる!明日から踏み出す
・この記事で伝えたい現場経験
大規模開発における「物理空間の制約」と現場の工夫
・DX視点の学び
空間も含めたリソース設計がDX成功の鍵
・読者へのメッセージ
制約は悪ではない、設計次第で価値に変えられる
・次のアクション
自分のチームの「空間」と「働き方」を見直す
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