途中から入る者にしか見えないプロジェクトのリアル
うわっ、気づいたらプロジェクトが“満員電車”になっていた!
ITプロジェクトには、さまざまな関わり方があります。
その中でも「支援」という立場は、少し特殊なポジションです。
私が所属してきたのは、大規模アプリケーション開発をサービスとして支援する部隊。
プログラムの整理、構造の整理、ベンダー間の調整や交渉など、巨大化したプロジェクトを支える役割です。
しかし、この仕事には一つ特徴があります。
それは――
プロジェクトの最初に立ち会うことがほとんどないということです。
■プロジェクトは最初から巨大ではない
大規模プロジェクトと聞くと、最初から大人数で始まるように思えるかもしれません。
しかし実際はまったく違います。
最初は数人です。
新しいシステムの検討は、ほんの数人のメンバーから始まります。
方向性を議論し、必要な機能を整理し、どの会社と組むかを考える。
やがて中心となるベンダーが決まり、基本設計に入ります。
この段階でもまだ数人。
しかし、設計が進むにつれて、少しずつ人が増えていきます。
■設計から開発へ、人が爆発的に増える
設計が本格化すると、メンバーは数十人になります。
ここで各ベンダーが開発要員をアサインし始めます。
設計書の承認が下り、開発フェーズに入る頃には、
プロジェクトは一気に膨らみます。
設計が10人なら、開発は5倍〜10倍。
つまり、50人から100人規模。
そして、テスト工程に入るころ。
ここがプロジェクトのピークです。
■プロジェクトルームは鮨詰め状態
人が一番多くなるタイミング。
プロジェクト部屋は、まさに鮨詰め状態になります。
長机を並べ、テスト機を置き、
「一人何センチあれば座れる?」
なんて会話が普通に飛び交います。
フリーアドレスなので、
長机にみんなが並んで座ることも可能。
その結果、部屋は完全に満員。
巨大プロジェクトの熱気が、そこにあります。
そして――
この鮨詰め状態を管理することが、
実はとても重要なのです。
■プロジェクトは静かに人が減っていく
テストが中盤になると、
盛り上がりの中で少しずつ人が減り始めます。
結合テストになると、さらに減る。
統合テストでは、
キーパーソン中心の体制になります。
そして、ローンチ。
その時にふと気づくのです。
「あれ?こんなに人少なかったっけ?」
あれほど鮨詰めだった部屋が、
気づけば静かになっています。
運用フェーズに入ると、
数人で回す体制になります。
■支援部隊の仕事
私は、アプリケーション開発をサポートする部隊にいました。
私たちの仕事は、
プロジェクトが一番熱くなる瞬間を支えることです。
つまり
・巨大化したプロジェクトの構造整理
・ベンダー間の調整
・開発体制の整理
・問題の火消し
言い換えれば
燃え上がったプロジェクトをどう鎮火させるか
ここが腕の見せ所でした。
■屈強な先輩たち
周りの先輩たちは、
本当に屈強な人たちでした。
修羅場を何度もくぐり抜けてきた人たち。
巨大プロジェクトを
何度も支えてきた人たち。
私はそこで、ようやく理解しました。
この部署は、
社会的なプロジェクトを次々に支援していく部隊なのだと。
新聞に載るようなプロジェクト。
社会インフラを支えるシステム。
その裏側で、
静かにプロジェクトを支えている。
そこは、
モノづくりの中心でした。
私ならできる!明日から踏み出す
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