なんと、人は水と食料があっても、「眠れない」だけで、わずか数日で判断力を失っていきます。
2026年11月2日、日本に新しい役所「防災庁」が発足します。発足当日には、防災担当大臣から「1週間分の食料・水・トイレの備蓄」を呼びかける緊急要請が出される見通しです。国が本気で「家庭の備え」を後押しする、大きな転機だと思います。
私が避難所の「床」で考えたこと
私は今、防災用の折りたたみベッドを開発しています。きっかけは、避難所の様子を調べる中で聞いた「体育館の床が硬くて、一睡もできなかった」という声でした。
避難所の現場では、最初の数日は物資の話題が中心でも、1週間が近づくにつれて不満の中心は「眠れない」「体が痛い」に移っていくそうです。食料は届く。水も届く。でも、眠れない夜が続けば、体力は削られ、気持ちは荒れ、人は正しい判断ができなくなります。特に高齢者にとって、睡眠不足と底冷えは命に関わります。
備蓄の議論では、食料・水・トイレが中心で、「どこで、どう眠るか」は後回しにされがちです。ここに大きな盲点があります。
良い寝床の3条件
現場目線で整理すると、避難所の寝床には3つの条件があります。
1つ目は、水に強いこと。水害の避難では、床が濡れていることも珍しくありません。
2つ目は、電源や空気に頼らないこと。停電すれば電動ポンプは使えず、充電式の製品は備蓄中に放電してしまいます。
3つ目は、軽くて、誰でも運べること。子どもや高齢者でも扱えなければ、現場では使えません。
ビジネス視点:備蓄とは「回復力」を買うこと
これは家庭だけでなく、企業のBCP(事業継続計画)にも通じます。非常時に事業を止めないのは、設備のスペックではなく「人の回復力」です。眠れる環境は、翌日の判断の質を決めます。備蓄をコストではなく、回復への投資と捉え直す視点が、これからの経営には必要だと思います。
明日からできる点検
1週間分の備えを点検するなら、食料・水・トイレに加えて、「自分はどこで、どう眠るか」を一度イメージしてみてください。家族全員分の「眠る場所」を決めておくこと。それが、いちばん身近で、いちばん効く備えです。
私ならできる!明日から踏み出す
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